【厚労省データから見る】異動のストレスと弊害

部署異動や転勤が比較的多いと言われる日本。最近では、事業再編や人手不足から職種転換を行なったり、関連会社へ出向させたりする企業もあります。今回は異動者が抱えるストレスとその弊害についてお伝えします。

目次

労働者が抱える意外なストレス

厚生労働省の調査で、労働者が「強いストレスとなっていると感じる事柄」の中には、仕事そのものや対人関係だけでなく、意外にも「役割・地位の変化等(昇進昇格、配置転換)」があります。

異動者がストレスを抱える理由

異動がストレスになる理由は様々です。

  • これまでとまったく違う業務を行うためストレスが増大する
  • 昇進により責任が大きくなって、プレッシャーや不安からストレスを感じる
  • 別の事業所や関係会社へ出向し、働き方や人間関係が変わることでストレスを感じる

エン・ジャパンが過去休職者データを調査した結果では、部署を異動して3か月以内の方たちは職場環境の変化によりストレスを抱えることが多く、またその変化に適応できずに心身に不調をきたしている方が多いことがわかりました。

休職者が出た場合に起きる弊害

従業員が心身に不調をきたし休職してしまった場合に起きる弊害は以下です。

1. センシティブな対応が増加

誰がどうケアをするのか、産業医を呼ぶなど、個別の対応が求められる

2. 組織活力や生産性の低下

従業員が不安を感じたり、業務の引継ぎによる業務量増加が影響

3. 穴を埋める人材の採用

他部署からの異動や派遣社員を一時的に雇用したり、新たに採用を考える必要がある

このような弊害が起きる前に、異動者が組織に馴染む支援をすること、そのための相談窓口を作ることが有効です。

悩みを抱えたときの相談先は

ストレスを実際に相談した相手先として挙げられたのは同僚(63.5%)、続いて上司(58.5%)が多く、人事労務担当者は6.8%とかなり低いデータが出ています。人事労務担当者が従業員のコンディションの変化やメンタル不調のアラートをキャッチし、早期にフォローをすることは難易度が非常に高いと言えます。

異動者の”オンボーディング”を支援するには

人事異動をした方にとって、新しい環境での仕事はある意味「転職」と言えるかもしれません。転職者にオンボーディングが必要なように、人事異動された方へも適切なフォローをすることで、前向きに仕事に取組み、エンゲージメントを高めることにも繋がります。

エン・ジャパンでは、従業員のコンディションと組織エンゲージメントを可視化する「HR OnBoard NEXT」を開発しています。無料でWebセミナーも行なっていますので、ぜひ一度ご参加ください。

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