「2年目のジレンマ」に悩む社員を見つけ出し的確にフォローする体制を構築 定着率改善を実現したコープさっぽろの取り組み | 生活協同組合 コープさっぽろ

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生活協同組合として、店舗事業、宅配事業などを運営。北海道のほぼ全域に店舗、宅配センターを展開。50年以上にわたり道民を支え、なくてはならない存在となっています。

そんなコープさっぽろの採用と教育を担う人財育成部のグループ長 加藤さんにお話をお伺いしました。

HR OnBoard NEXT導入のきっかけを教えてください

「2年目のジレンマ」の解消

大卒の入協1年目は札幌近郊での勤務からスタートし、定期的な研修や同期との接点もある状態で、教育担当がフォローをしながら成長を見守ります。そして、入協2年目から北海道各地への異動が徐々にはじまるのですが、「教育担当として1年目に関わっていた職員が、異動後にいつの間にか辞めていた」ということがあったんです。

そして、退職意向との情報が入った段階では、すでに次の就職先も決定し退職意志が固まっている…そんな状態ばかりでした。

いわゆる「2年目のジレンマ」というものが起こっているのではと感じました。どこの企業でも起こりうることだと思いますが…

入協2年目になると、仕事の責任や裁量も増えることで、やりがいや達成感を得やすくなります。その一方で、1年目と比較してフォローを受ける機会が減り、「一人前」として扱われるようになってきます。そんな状況の変化に順応できず悩んでしまったり、最悪の場合退職してしまうケースも。

当組合はさらに、北海道各地に拠点が散らばっているため職員の状況が見えづらくなります。このような「2年目のジレンマ」に悩む職員をいち早く見つけ出し、フォローしなくてはと考えたのが発端です。

導入の決め手はなんですか?

ずっと活躍し定着してほしい。そのための成長のサポートをしたいという想いがありました。ただ、先ほども申し上げましたが、拠点がある範囲が広く、そこに点在している職員たちの様子を知ることは非常に難しい。

彼らが何に悩んでいるのか。特に、悪い兆し、フォローが必要な部分を見つけ出せればと思っていました。これがHR OnBoard NEXTで実現できそうだなと感じたので導入を決めました。

具体的には、「個人のコンディション状態」が分かることです。まず、アンケート項目が的確だと感じました。それぞれのメンバーが動機づけされる要素は何か、そしてそれが満たされているのかどうかが分かります。そして、その回答結果から出るコンディション状態(晴れ、曇り、雨)判定の正確性が高いということです。

当組合にマッチしていると感じました。

実際に導入してみてどうでしたか?

数値で示せる点では大きく2つの効果を感じています。

  • 離職者の減少
    2020年度卒入協者から導入しているのですが、前年度入協者と比較すると大卒で14%、高卒で19%定着率が向上しています。
  • コンディションが改善
    正式導入前のトライアル時と比較して、晴れ率(GOOD コンディション)が上がってきています。だいたい40%後半だったところから、いまでは50%台になっています。

そして、個人的に感じていることですが…

やはり、施策の効果が定量的に見えるようになったことが非常に良かったところです。これまでは「なんとなく」でしかなかったものが、HR OnBoard NEXTのデータを見ることで、数値化して把握することができるようになりました。コンディションがどう変化したか、対象者へのフォローがどう作用しているか、いったんの指標として見えるようになったということです。

また、フリーコメントで定性的な情報も拾えるようになりました。「新しい配属先になじめない」「この仕事に苦手意識がある」といった具体的な声です。フォローが手薄になる中で、これまでは分からなかったことが分かるようになったのは大きいですね。

HR OnBoard NEXTの具体的な活用方法を教えてください。

回答結果は人財育成部だけが閲覧しています。

毎月のサイクルとしては、アンケートが自動配信され、結果が「雨」、あるいはフリーコメント内容が気になった方に対して連絡をとって様子を確認。さらに悩みが見えてきたりする方もいれば、そこまで深刻ではない場合もあるので、状況に合わせて対応しています。

現場を巻き込んで対応が必要な事があれば、回答者の二階層上の上司に協力を仰ぐこともあります。

先輩ユーザーからのアドバイス

HR OnBoard NEXTがあることで、「どこで何が起きているか」「手を打つべきポイントはどこか」「施策がどう作用したか」をキャッチできるようになりました。

  • 職員が点在している企業(店舗展開、様々な拠点・支店がある)
  • 2年目である程度責任のある仕事を任せる企業

には、ぜひ活用をおすすめしたいです。

仕事にも慣れ、一人でできることも日々増えていく入協2年目。一方、「自分はちゃんと成長できているのだろうか」「周囲の役に立てていないのではないか」と人知れず悩み、苦しむ時期でもあるのではないでしょうか。

その葛藤をタイムリーに汲み取り、適切に手を差し伸べることで、悩みを解決するだけでなく、成長速度を加速させることができます。

同社は北海道という広大なエリアでも、HR OnBoard Nextを活用することにより、メッシュの細かいフォローを実現されています。


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