【事例紹介】管理職の意識や行動の改善を通して、マネジメント能力の発揮を促進した社員教育とは

人材不足の深刻化が進む中、多くの企業が強化したいと考えているのが「管理職育成」。事業を任せて成果を上げさせるとともに若手社員、新入社員を育成し、組織全体を成長させるためには不可欠なポジションです。

今回は「管理職育成」が課題の企業において、社員が自ら教育に取り組み、マネジメント能力や事業への積極性の発揮を促進させた事例をご紹介します。

企業プロフィール
業種:物流
従業員数:100名
抱えていた課題:企業の次世代を担う管理職が不足

創業以来、順調に成長を続けている一方で、会社の成長、特に従業員数が直近3年で倍に増えたことにより、社長の目が現場の隅々まで届かないことが増えてきた。今後、好調な業績を維持しながら成長するためには、管理職の育成が不可欠だった。

より課題を明確にするため、適性検査「3Eテスト」を管理職に実施したところ、社長に比べて自ら率先して行動する特性を示す「主体性」の値が低いことがわかった。

この結果を踏まえて、管理職が社長の代わりに率先して行動し、チャレンジできるように育成することが最優先となった。

取組事例
研修に取り組むマインドセットと、受講後の行動に対するコミュニケーションを改善

これまで事業優先で社員に教育の機会を提供できていなかったため、管理職候補の社員を対象とした教育の機会としてエンカレッジを導入。

ただ、教育の機会を導入するだけでは、日々の業務で忙しい社員に受け入れられず、嫌々受講することになるため、主体的に取り組んでもらえるよう、受講開始前にキャリアセレクタビリティ®研修と面談を通じて、「なぜ今、受講する必要があるのか」といったことを認識してもらうための意識付けを行った。
研修では、自分のこれまでの仕事人生を振り返り、身につけてきた能力、足りない能力を認識させ、自分が望む成長やキャリアについて考えさせた。そして、研修後の面談を通じて会社として期待していることを伝え、本人の希望とすり合わせながら、学ぶ意欲の向上を促した。

また、受講後にコミュニケーションを取る機会を設け、講座で学んだことを業務でどう活かすか提案させ、実施した提案内容についてフィードバックし、社員一人ひとりの成長実感を促進した。

取組の成果
リーダーシップを取るのが苦手だった管理職の意識、行動が改善

営業所の運営の効率化や、部下の育成に主体的に取り組む社員が増え、事業責任者を任せて欲しいと直訴してくるまでに成長した社員も出てきた。

今後は通学講座の受講による外部刺激を取り入れる機会は継続しつつ、エンカレッジオンラインを活用し、社内で「学んだことを、自分たちの仕事にどう活かすか」といった有意義なコミュニケーションの機会を増やし、さらなる管理職の育成に取り組み始めている。

ポイント
1.適性検査「3Eテスト」の分析結果から、管理職に求める要素と実際の結果がかけ離れていることがわかり、課題が管理職育成であることを明確にした。
2.キャリアセレクタビリティ®研修の実施と、研修後の社長との面談を行い、研修に取り組むにあたっての意識付けを重視した。
3.講座受講後、KAIZENシートを通じたコミュニケーションを積み重ねて、社員一人ひとりが成長実感を得られるようにした。

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