【事例紹介】個人の能力を会社全体に広め、組織を成長させる人材育成法とは

しかし研修実施後、成果を上げるためのノウハウが属人化してしまい、社員間での差が生じる、というのも人材育成における課題の一つです。個人の能力、スキルを会社全体に広め、組織全体を強くしていくことがこれからの時代に求められます。
今回はエンカレッジの活用によって組織課題を明確にし、組織全体の成長につなげた事例をご紹介します。

企業プロフィール
業種:物流業界
従業員数:300名
抱えていた課題:特定の社員にノウハウが集中しており、能力に差がある

大手宅配会社の専属ドライバーとして貨物の集荷・配達などを行っている同社。 業界全体の課題として離職率が高いことがある中、いち早くエンカレッジを導入して人材育成に取り組み、直近5年間の社員定着率95%という成果を上げている。
同社が次の課題として上げているのが「チーム力」の向上。部長などの幹部層に役割や権限が集中しており、中堅社員でも長期的なキャリアが意識しづらい状況。次世代を担う社員にどのようにしてノウハウを継承していくかが課題です。

取組事例
「一般化力」が弱いことが組織の課題であることを認識
プロジェクト化して会社全体で一般化力の向上に取り組む

若い社員にノウハウが継承されていないという課題に関して、どのような能力に弱みがあるかを明らかにするため、社内のリーダー5人にキャリアセレクタビリティ®テストを実施。
その結果、5人が共通して「一般化力」(自分のノウハウを他の社員も利用し、再現できるように一般化して周囲に共有できる能力)が弱いことが判明。
個人の課題としてではなく、組織の課題であると認識し、会社全体で取り組むプロジェクトとして一般化力の向上に取り組むことにしました。

取組の成果
キャリアセレクタビリティ®研修で明確になった「一般化力」の弱さを解決するため、個人のノウハウの会社全体へ一般する方法を徹底的に議論。
業務フローの明文化、業務マニュアルの策定など業務に関するノウハウの一般化に加え、評価制度にも一般化の視点を導入。目標設定や評価をすべて定量で行う、納得度の高い評価制度の基盤を構築されました。

その結果、集配先から案件を獲得する件数が前期比の133%に伸びたほか、宅配ドライバーを表彰する機会において、同社が上位8位までを独占するという素晴らしい成果を上げられました。

今後、さらに会社全体での一般化力を高め、長期的に成長できる体制を構築されていくとのことです。

ポイント
1.個人の仕事における強みと弱みを可視化するキャリアセレクタビリティ®テストによって、課題となる弱みを明確化した
2.明確になった課題に対し、個人ではなく会社全体の課題として取り組んだ
3.改善への取り組みを業務レベルだけでなく、評価制度の改善にまで活用し納得度の高い評価制度を構築した

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